保育園と保育所の違いは？
はじめに
育児に携わる保護者やこれからこどもを預ける予定のある方々にとって、保育施設の選び方は非常に重要な課題です。「保育園」と「保育所」という言葉を耳にすることが多いですが、その違いについて混乱することもあるでしょう。本記事では、「保育園」と「保育所」の違いについて解説し、こどもに最適な保育施設の選び方についてご紹介します。
保育園と保育所の違いはない
まず最初に知っておきたいことは、「保育園」と「保育所」の違いがないという点です。「保育園」と「保育所」は、法的にはどちらも「保育所」という名称で統一されています。つまり、呼び方の違いだけであり、実際には同じ施設を指しているのです。
保育所（保育園）とは
保育所（保育園）は、0歳から就学前のこどもを日中預かり、保育を行う施設です。保育所（保育園）は児童福祉法に基づいて設置されており、共働き家庭や一人親家庭などの保護者が仕事や病気などで日中こどもを世話できない場合に利用されます。
預ける前に知りたい保育施設の種類
保育所（保育園）の他にも、さまざまな保育施設があります。それぞれの特徴を理解し、自分のこどもに合った施設を選ぶことが大切です。
認可保育所
認可保育所は、国が定めた基準を満たしている施設であり、自治体からの助成を受けています。定員や職員配置、施設の広さなどが厳しく規定されており、安全で安心して預けられるのが特徴です。また、保育料は保護者の収入に応じて決定されます。
認可外保育施設
認可外保育施設は、認可保育所の基準を満たしていない施設ですが、独自の基準で運営されています。認可保育所よりも柔軟な保育時間やサービスを提供していることが多く、特に夜間保育や24時間保育などの需要に応じた施設も存在します。
幼稚園
幼稚園は、文部科学省が所管する教育施設で、主に3歳から5歳のこどもを対象としています。教育に重点を置いており、小学校入学に向けた準備が行われます。保育時間は短めで、保護者の働き方によっては幼稚園と認可外保育施設を組み合わせて利用する家庭もあります。
小規模保育施設
小規模保育施設は、定員が少なく、家庭的な雰囲気の中で保育が行われます。特に0歳から2歳までのこどもを対象とした施設が多く、きめ細やかな保育が期待できます。地域に密着したサービスを提供していることが多く、親子ともに安心して利用できる環境が整っています。
企業主導型保育園
企業主導型保育園は、企業が主体となって設立・運営する認可外保育施設の一種です。企業の社員だけでなく、地域のこどもも受け入れている場合が多く、柔軟な保育時間やサービスを提供しています。保護者の働き方に合わせた保育が可能であり、特に企業の勤務体系に応じた保育が提供されるため、働く親にとって非常に便利です。また、企業が運営していることから、福利厚生の一環として利用できる場合もあります。
保育施設によって定員や保育時間、保育料が異なる
保育施設を選ぶ際には、定員や保育時間、保育料についても確認が必要です。
定員
定員は施設によって異なり、小規模な施設では少人数での保育が行われることが多いです。少人数制の施設では、一人ひとりに対するきめ細やかなケアが期待できますが、定員が少ないために入所が難しい場合もあります。
保育時間
保育時間も施設によって異なります。認可保育所では、基本的な保育時間の他に延長保育を利用できる場合が多いです。一方で、認可外保育施設や一部の幼稚園では、柔軟な保育時間を提供していることがあり、家庭の事情に合わせた選択が可能です。
保育料
保育料は、施設の種類や保護者の収入、自治体の助成金の有無によって異なります。認可保育所では保護者の収入に応じた保育料が設定されており、一定の収入以下であれば助成が受けられることがあります。認可外保育施設では、施設ごとに独自の料金体系が設定されているため、事前に確認が必要です。
こどもに合った保育園の選び方
こどもにとって最適な保育園を選ぶためには、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
施設の見学
まずは実際に施設を見学し、保育環境やスタッフの対応を確認しましょう。施設の清潔さや安全性、スタッフのこどもへの接し方などをチェックすることが重要です。また、こどもが楽しめる教材等が充実しているかも確認ポイントです。
保育方針の理解
各施設にはそれぞれの保育方針があります。どのような教育理念に基づいて保育が行われているのかを理解し、自分の育児方針と合致するかどうかを確認しましょう。例えば、自然体験を重視する施設や、英語教育に力を入れている施設など、特色は様々です。
利便性
通園の利便性も大きなポイントです。自宅や職場からの距離、通勤経路に沿っているかどうかを考慮しましょう。また、緊急時にすぐに駆けつけられる距離にあると安心です。
保育時間の柔軟性
家庭の事情によっては、保育時間の柔軟性も重要です。延長保育や夜間保育、土日保育などが利用できる施設を選ぶと、急な仕事の予定変更にも対応しやすくなります。
口コミや評判
インターネットや地域の口コミを参考にするのも有効です。他の保護者からの評判や体験談を聞くことで、実際の利用者の声を知ることができます。ただし、口コミはあくまで参考程度にとどめ、最終的な判断は自分自身で行うことが大切です。
まとめ
「保育園」と「保育所」の違いはなく、法的にはどちらも同じ「保育所」として扱われています。保育所（保育園）は、0歳から就学前のこどもを預かる施設であり、共働き家庭や一人親家庭などの保護者が利用します。認可保育所や認可外保育施設、幼稚園、小規模保育施設、企業主導型保育園など、さまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。
保育施設を選ぶ際には、定員や保育時間、保育料などを考慮し、こどもに最適な環境を提供できる施設を選ぶことが重要です。施設の見学や保育方針の理解、利便性、保育時間の柔軟性、口コミや評判を参考に、自分の家庭に合った保育施設を見つけましょう。こどもにとって安心で楽しい保育環境を整えることで、健全な成長をサポートすることができます。
