1歳児の「物を投げる」はいつまで続く?理由と対策、イライラしないための全知識

1歳児の「物を投げる」はいつまで続く?理由と対策、イライラしないための全知識

1歳の子どもが、食べ物やおもちゃなど、手にしたものを何でも投げてしまう…。
「どうして投げるの?」「いつまで続くの?」と悩んでいませんか?ママさん、パパさん、毎日お疲れ様です。
成長の証だと頭では分かっていても、毎日片付けに追われたり、危ないものを投げないかヒヤヒヤしたりすると、ついイライラしてしまいますよね。

この記事では、保活アドバイザーが、1歳児が物を投げる理由から、親がやってはいけないNG対応、そして今日からできる具体的な対処法までを分かりやすく解説します。

この記事を読めば、子どもの行動への理解が深まり、親のイライラもすっと軽くなるはずです。落ち着いてお子様と向き合うためのヒントを見つけてください。

目次

1. なぜ?1歳児が物を投げる5つの理由

1歳の子どもが物を投げるのには、成長に伴うしっかりとした理由があります。保育の現場でもよく見られる行動なんですよ。まずは、その理由を理解することから始めましょう。

1-1. 理由1:探求心と学び「投げたらどうなる?」

子どもは「これを投げたら、どうなるんだろう?」という強い好奇心から物を投げます。
物が落ちる様子、転がる様子、ぶつかった時の音など、すべてが新しい発見です。これは、原因と結果の関係を学ぶ大切な実験の真っ最中なのです。

1-2. 理由2:身体の発達「腕や指を上手に使えるようになった!」

生後1歳頃になると、肩や腕、指先の筋肉が発達し、物を「つかむ」だけでなく「離す」というコントロールができるようになります。
自分の体を思い通りに動かせるようになった喜びから、腕を振って物を投げるという動作そのものを楽しんでいるのです。

1-3. 理由3:コミュニケーション「ママ・パパ、こっちを見て!」

言葉でうまく伝えられない子どもにとって、物を投げることはコミュニケーション手段の一つです。
「こっちを見てほしい」「かまってほしい」という気持ちから、親の注意を引くために物を投げることがあります。投げた時に親がすぐに反応してくれると、子どもは「こうすれば見てもらえる」と学習します。

1-4. 理由4:感情の表現「イヤだ!」「悲しい!」

1歳頃は自我が芽生え始める時期でもあります。
「もっと遊びたいのに止められた」「お腹がすいた」「眠い」といった、言葉にできない不快な感情や欲求不満を、物を投げるという行動で表現している場合があります。

1-5. 理由5:単純に楽しい!「面白い音がする!」

子どもにとって、物を投げる行為は単純に楽しい遊びでもあります。
おもちゃが床に当たって「ガチャン!」と大きな音がしたり、ボールが予想外の方向に転がっていったり。その一つひとつの反応が面白くて、何度も繰り返してしまうのです。

2. これは発達の証!「物を投げる」に隠された成長のサイン

「物を投げる」と聞くと困った行動に思えますが、実は子どもの心と体が大きく成長している証でもあります。見方を変えると、子どもの成長を喜ばしく感じられますよ。

2-1. 「原因と結果」を学んでいる証拠

物を投げると「下に落ちる」「音が鳴る」「転がる」といった結果が起こります。この一連の体験を通して、子どもは「自分がこうすると(原因)、こうなる(結果)」という因果関係を学んでいます。これは、論理的な思考力の基礎となる重要なステップです。

2-2. 手と目の協応運動が育っている証拠

物を目で見て、手でつかみ、狙った(あるいは意図した)方向へ腕を振って離す。この一連の動作は「手と目の協応運動」と呼ばれ、高度な体のコントロールが必要です。物を投げる行為は、将来的にボール遊びをしたり、字を書いたりするために必要な運動能力を育てている証拠なのです。

2-3. 自分の意思を伝えようとしている証拠

「あっちに投げて」と要求したり、「イヤだ」という気持ちを表現したり。言葉が未熟な子どもなりに、自分の意思や感情を伝えようと試みているのが、物を投げる行動に現れます。これは、コミュニケーション能力が発達している大切なサインです。

3. ついやってない?子どもの成長を妨げるNG対応3選

子どもの成長の証とはいえ、危険な場合や食事中はやめさせたいもの。しかし、対応の仕方を間違えると、かえって子どもの成長を妨げてしまうこともあります。ついやってしまいがちなNG対応を確認しておきましょう。

3-1. NG対応1:感情的に大声で叱りつける

なぜNGか
  • 子どもを怖がらせるだけ
大きな声や怖い顔は、子どもを萎縮させるだけで「なぜダメなのか」は伝わりません。
  • 反応を楽しんでしまう
親が大きな反応をすること自体を面白がってしまい、わざと繰り返す原因になることもあります。

3-2. NG対応2:投げた物をすぐに拾って渡す

なぜNGか
  • 遊びだと勘違いする
「投げたら拾ってもらえる」という楽しい遊びだと学習してしまい、行動が強化されてしまいます。

3-3. NG対応3:「もう知らない!」と無視する

なぜNGか
  • 不安にさせる
親に無視されると、子どもは「見捨てられた」と感じて強い不安を抱くことがあります。
  • 行動がエスカレートする
気を引くために、さらに大きな声を出したり、もっと激しく物を投げたりと、行動が悪化する可能性があります。

4. 【シーン別】今日からできる!物を投げる子への正しい対処法

NG対応を避けて、具体的にどうすれば良いのでしょうか。ここでは、今日からすぐに実践できる正しい対処法を5つのステップでご紹介します。

4-1. STEP1:まずは安全な環境を整える

何よりもまず、子どもの安全と周りの安全を確保することが最優先です。

  • 投げられては困るもの(スマホ、リモコン、硬いおもちゃ、食器など)は、子どもの手の届かない場所に置く。
  • 人に当たると危ないので、周りに人がいないか確認する。

4-2. STEP2:冷静に、短く、具体的に伝える

感情的に叱るのではなく、子どもの目を見て、冷静に、短い言葉で伝えましょう。

  • 「ダメ!」とだけ言うのではなく、「おもちゃ、ポイしないよ」「これは大事だから、そっと置こうね」など、してほしくない行動と、どうしてほしいかを具体的に伝えます。
  • 表情は真顔で、声のトーンは低く、淡々と伝えるのがポイントです。

4-3. STEP3:「投げて良いもの」と「場所」を用意する

投げる欲求そのものを満たしてあげることも大切です。

  • ボールや新聞紙を丸めたもの、ぬいぐるみなど、投げても安全なものを用意します。
  • 「ボールは、あのカゴにポイしていいよ」というように、投げて良い場所(ルール)を決めてあげましょう。
  • 上手にできたら「カゴに入ったね!上手!」と思い切り褒めてあげてください。

4-4. STEP4:食事中に投げる場合は?

食べ物を投げるのは、衛生面からも絶対にやめさせたい行動です。

  • 投げ始めたら、「食べ物はポイしないよ。ごちそうさまかな?」と声をかけ、食事を一旦切り上げる勇気も必要です。
  • 一度にたくさんのお皿を並べず、少量ずつ出す工夫も有効です。
  • 遊び食べが始まったら、食事が終わりのサインと捉え、すぐに片付けましょう。

4-5. STEP5:お友達に投げそうな場合は?

公園などでお友達に物を投げそうになったら、危険なのですぐに行動を制止します。

  • 子どもの手や体をそっと押さえて、「お友達に当たると痛い痛いだから、やめようね」と理由を伝えます。
  • 繰り返しそうな場合は、一度その場から離れてクールダウンさせることも考えましょう。

5. 「投げる」から「創造る」へ!夢中になる指先遊びアイデア5選

「投げる」ことに夢中なのは、指先を動かしたいという欲求の表れでもあります。そのエネルギーを、別の楽しい遊びに誘導してあげましょう。指先を使う遊びは、脳の発達にもとても良い影響を与えます。

  • ポットン落とし
    ペットボトルやミルク缶のフタに穴を開け、小さく切ったストローやボタンなどを入れて遊ぶおもちゃ。指先でつまんで、穴を狙って落とす動きに集中します。
  • シール貼り
    台紙からシールを剥がして、画用紙にペタペタ貼る遊び。指先の細かい動きが鍛えられます。100円ショップなどでも手軽に材料が揃います。
  • ちぎり絵・新聞紙びりびり
    新聞紙や色紙をびりびりと破るだけでも、子どもは夢中になります。指先の力加減を学ぶことができます。
  • 積み木・ブロック
    積んだり、並べたり、崩したり。様々な形を作ることで創造性が育ちます。最初はうまく積めなくても、カチカチと音を鳴らすだけでも楽しめます。
  • 水遊び・砂遊び
    コップで水をすくって移し替えたり、砂を握ったり固めたり。五感を刺激し、決まった形の無いものを扱うことで、子どもの好奇心を満たします。

6. もうイライラしない!親の心を軽くする3つのヒント

正しい対応をしようと思っても、毎日続くと疲れてしまいますよね。ママさん、パパさんの心が軽くなるヒントを3つお伝えします。

6-1. 「今だけの特別な時期」と捉える

物を投げる行動は、ほとんどの場合、言葉でのコミュニケーションが上手になる2歳頃には自然と落ち着いてきます。「これも成長の証」「今だけの可愛い悩み」と少しだけ考え方を変えてみると、気持ちが楽になりますよ。

6-2. 完璧な対応を目指さない

育児に「絶対の正解」はありません。いつも冷静に対応できなくても、たまに感情的に叱ってしまっても、自分を責めないでください。「今日はできなかったけど、明日はこうしてみよう」と、少しずつで大丈夫です。

6-3. パートナーや周りの人に頼る

一人で抱え込まず、ぜひパートナーや家族に「今、こんなことで困っている」と話してみてください。気持ちを共有するだけでも心は軽くなります。また、地域の子育て支援センターや保健師さんなど、頼れる専門家はたくさんいます

7. こんな時は専門家へ相談を!注意したいケース

ほとんどの場合は成長の一過程ですが、中には注意が必要なケースもあります。もし以下のような様子が見られたら、一度専門家に相談してみることをおすすめします。

7-1. 言葉の遅れなど他の発達も気になる場合

物を投げる行動に加えて、「なかなか言葉が出ない」「目が合いにくい」「癇癪が激しい」など、他の発達面で気になることがある場合は、かかりつけの小児科医や地域の保健センターに相談してみましょう。

7-2. 人や自分を傷つける行為が続く場合

物を投げるだけでなく、お友達を叩いたり、自分の頭を壁に打ちつけたりといった、他害・自傷行為が頻繁に見られる場合も、専門家のアドバイスが必要です。

7-3. どこに相談すればいい?

一人で悩まず、以下の窓口に気軽に相談してください。

  • かかりつけの小児科
  • 市区町村の保健センター(保健師)
  • 地域の子育て支援センター

8. 1歳の「物を投げる」に関するQ&A

最後に、ママさん・パパさんからよく寄せられる質問にお答えします。

8-1. Q. 物を投げる行動はいつまで続きますか?

A. 個人差はありますが、一般的には言葉でのコミュニケーションが豊かになり、自分の気持ちを少しずつ言葉で伝えられるようになる2歳前後で落ち着いてくることが多いです。
長い目で見守ってあげましょう。

8-2. Q. 叱っても笑っています。ふざけているのでしょうか?

A. ふざけているというよりは、親が大きな声を出したり、普段と違う表情をしたりする反応そのものを面白がっている可能性があります。
また、なぜ叱られているのかをまだ理解できていない場合もあります。感情的に叱るのではなく、真顔で淡々と「これはしないよ」と伝える対応に切り替えてみましょう。

8-3. Q. 何度注意してもやめません。どうすればいいですか?

A. 1歳の子どもは、一度で理解するのは難しいです。大切なのは、根気強く、一貫した態度で伝え続けることです。
「ダメ」と禁止するだけでなく、「ボールならあっちで投げていいよ」というように、子どもの「投げたい」という気持ちを受け止めた上で、代替案を示してあげるのが効果的です。

9. まとめ:子どもの成長を見守り、発達を促す環境を

9-1. 1歳児が物を投げるのは成長過程の自然な行動

この記事では、1歳児が物を投げる理由と、親ができる具体的な対処法について解説しました。物を投げるのは、探求心や身体の発達、コミュニケーションの始まりなど、子どもが順調に成長している証です。困った行動と捉えるだけでなく、成長のサインとして温かく見守ってあげたいですね。

9-2. NG対応を避け、安全な環境でポジティブな関わりを

つい感情的に叱ってしまいがちですが、それは逆効果になることも。まずは安全な環境を整え、「冷静に、短く、具体的に」伝えることを心がけましょう。そして、「投げる」欲求を指先遊びなどで満たしてあげることで、子どもの発達をさらに促すことができます。

9-3. 子どもの発達を専門家と共に見守る「保育園」という選択肢

とはいえ、家庭だけで子どもの発達のすべてに対応するのは大変なことです。
保育園は、子どもの発達段階を熟知した保育士という専門家が、年齢に合った遊びや関わりを通して、子ども一人ひとりの成長をサポートしてくれる場所です。集団生活の中で、お友達との関わり方を学んだり、家庭ではできないダイナミックな遊びを経験したりすることは、子どもの心と体を大きく成長させてくれます。

9-4. 保育園探しなら「エンクル」で。お子様に合った園がきっと見つかります。

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    記録した内容は、パートナーと簡単に共有でき、一緒に園選びを進められます。

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