雨の日や猛暑日、感染症が気になる時期など、おうちで過ごす時間が増えると「今日は何をして遊ぼう?」と悩んでしまうことはありませんか。特に、好奇心旺盛でエネルギーいっぱいな1歳児や2歳児のお子さんだと、遊びのネタが尽きてしまうことも多いですよね。
この記事では、そんなパパママのために、保育の専門家の視点から、準備が簡単で子どもの発達にもつながる室内遊びのアイデアを、0歳・1歳・2歳の年齢別にたっぷり50個ご紹介します。
運動遊びや知育遊び、手作りおもちゃのアイデアまで網羅しているので、この記事を読めば、もう室内遊びのネタに困ることはありません。お子さんの「できた!」という笑顔を引き出すヒントがきっと見つかりますよ。
目次
- 1. そもそも、なぜ室内遊びが子どもにとって大切なの?
- 2. 【0歳児向け】五感を育む室内遊びアイデア
- 3. 【1歳児向け】好奇心を引き出す室内遊びアイデア
- 4. 【2歳児向け】表現力と社会性を伸ばす室内遊びアイデア
- 5. 【目的別】室内遊びアイデア早見表
- 6. 室内遊びをするときの3つの注意点
- 7. Q&A|室内遊びに関するよくある質問
- 8. まとめ|遊びを通して見えた「好き」を、次のステップへ
1. そもそも、なぜ室内遊びが子どもにとって大切なの?
室内遊びは、単なる「時間つぶし」ではありません。子どもの心と体の成長にとって、非常に重要な役割を持っています。保育の現場でも、天候に関わらず毎日さまざまな室内遊びを取り入れています。その主な理由を3つご紹介します。
1. 親子のコミュニケーションが深まる
室内遊びは、親子がじっくり向き合える貴重な時間です。外遊びに比べて、子どもの表情や言葉、ちょっとした仕草に集中しやすくなります。
- 一緒に笑ったり
- 驚いたり
- 「すごいね!」と褒めたり
こうしたやり取りを重ねることで、親子の絆が深まり、子どもの自己肯定感も育まれます。これは、子どもの情緒の安定に不可欠な「愛着形成」において、非常に大切なことです。
2. 天候に左右されずに計画できる
室内遊びの大きなメリットは、天気や気温を気にする必要がないことです。「今日は雨だから公園に行けない…」とがっかりすることなく、計画的に遊びの時間を作れます。
また、室内は外部の刺激が少ないため、子どもが遊びに集中しやすい環境です。一つの遊びにじっくり取り組むことで、集中力や思考力を養うことにもつながります。
3. 子どもの五感を刺激し、心と体の発達を促す
室内遊びには、子どもの成長を多角的にサポートする要素が詰まっています。
- 五感への刺激
- 新聞紙のガサガサという音や感触、粘土のひんやりとした感覚など、さまざまな素材に触れることで五感が刺激され、脳の発達を促します。
- 身体能力の向上
- ハイハイやたっち、ジャンプなど、室内でもできる運動遊びは、基礎的な運動能力やバランス感覚を養います。文部科学省の「幼児期運動指針」でも、多様な動きを経験することの重要性が示されています。
- 思考力・創造力の育成
- 積み木やパズル、お絵描きなどは、どうすればうまくいくか考えたり、自分だけの世界を表現したりする力を育みます。
このように、室内遊びは子どもの「心・技・体」をバランスよく育むための、大切な時間なのです。
2. 【0歳児向け】五感を育む室内遊びアイデア
この時期は、視覚・聴覚・触覚など、五感を使った遊びが中心です。身近なものへの反応を楽しみながら、親子の触れ合いを大切にしましょう。
1. ねんね期(0〜5ヶ月)におすすめの遊び
- にぎにぎ遊び
タオルやガーゼ、専用のおもちゃなど、安全なものを握らせてみましょう。物を掴む練習になります。 - いないいないばあ
パパママの顔や手、布などを使って。予測と期待を楽しむ、古典的ですが大好きな遊びです。 - 追視遊び
カラフルなガラガラや音の出るおもちゃを、ゆっくり左右に動かして目で追わせます。 - ふれあい遊び・ベビーマッサージ
歌に合わせて手足を優しく動かしたり、マッサージをしたり。心地よい刺激が安心感につながります。
2. おすわり期(6〜11ヶ月)におすすめの遊び
- おすわりトンネル
パパママが足でトンネルを作り、その下をくぐらせます。ハイハイの促進にもなります。 - ティッシュ・ハンカチのひっぱり出し
空のティッシュボックスに、ハンカチやリボンを詰めてひっぱり出させます。指先の運動になります。 - 音のなるもの探し
布の下におもちゃを隠し、「どこかな?」と音を鳴らして探させます。「物には永続性がある」という認識を育みます。 - ダンボールカー
少し大きめのダンボールにお子さんを乗せ、ゆっくり引っ張ってあげます。視界の変化が楽しめます。
3. おすすめの手作りおもちゃ
- ペットボトルマラカス
ペットボトルにビーズやお米などを入れて、蓋をテープで固く止めれば完成。振るとシャカシャカ楽しい音がします。 - センサリーバッグ
ジップロックに洗濯のりや水、ビーズ、スパンコールなどを入れて、空気を抜いてテープで密封します。ぷにぷにした感触が楽しめます。
3. 【1歳児向け】好奇心を引き出す室内遊びアイデア
「自分でやりたい!」という気持ちが芽生え、探索活動が活発になる1歳児。指先を使ったり、体を動かしたりする遊びを取り入れ、好奇心を満たしてあげましょう。
1. 体を動かす遊び(運動能力UP)
- 新聞紙びりびり
ダイナミックに破ったり、丸めてボールにしたり、雪のように降らせたり。ストレス発散にもなります。 - 風船ぽんぽん
風船を膨らませて、ポンポンと打ち合うだけ。予測不能な動きを目で追い、体を動かす練習になります。 - おうちでハイハイレース
スタートとゴールを決めて、パパママも一緒にハイハイ!全身運動になります。 - マットや布団のお山
クッションや布団で山を作り、登ったり下りたり。バランス感覚を養います。
2. 指先を使う遊び(集中力・思考力UP)
- シール貼り
大きな紙に自由にシールを貼ったり、丸の中に貼る練習をしたり。指先の調整能力を高めます。 - ぽっとん落とし
ミルク缶やタッパーの蓋に穴を開け、ペットボトルのキャップなどを落とす遊び。集中力が養われます。 - ひも通し
太めの紐と、穴の大きなビーズやストローなどを使って。目と手の協応動作を促します。 - 積み木・ブロック
積んだり、並べたり、崩したり。創造力や空間認識能力の基礎を育みます。
3. ごっこ遊び・模倣遊び(社会性・想像力UP)
- もしもし電話
おもちゃの電話や積み木を耳に当てて「もしもし」。大人の真似をすることで、言葉や社会性を学びます。 - お料理ごっこ
おもちゃの食材や食器を使って、まぜまぜ、トントン。役割を演じる楽しさを知ります。 - お世話ごっこ
ぬいぐるみや人形を「ねんね」させたり、ごはんをあげたり。優しさや思いやりの心を育みます。
4. おすすめの手作りおもちゃ
- 無限ティッシュ
空のウェットティッシュの容器に、カットしたフェルトやガーゼを交互に重ねて入れるだけ。何度でもひっぱり出せます。 - 段ボールハウス
大きめの段ボールに窓やドアを作れば、自分だけの秘密基地に。お絵描きをしたりシールを貼ったりして飾るのも楽しいです。
4. 【2歳児向け】表現力と社会性を伸ばす室内遊びアイデア
言葉が増え、自我がはっきりしてくる2歳児。ごっこ遊びが高度になったり、簡単なルールを理解できるようになったりします。体力もついてくるので、思いっきり体を動かす遊びも大切です。
1. 体を思いっきり動かす遊び(体力発散!)
- おうちでサーキット
「マットの上をハイハイ→イスの下をくぐる→ソファをジャンプ」など、コースを作って運動します。 - かくれんぼ
「もういいかい?」「まーだだよ」のやり取りも楽しい定番の遊び。数を数える練習にもなります。 - ダンス・リトミック
好きな音楽に合わせて自由に体を動かします。リズム感や表現力を養います。 - 新聞紙じゃんけん
親子でじゃんけんをして、負けた方が自分の新聞紙を半分に折っていくゲーム。バランス感覚が試されます。
2. 頭を使う遊び(知育・言葉の発達)
- 粘土遊び
こねる、まるめる、のばすなど、指先を使いながら自由に形を作ることで創造力を刺激します。 - お絵描き・なぐり描き
大きな紙にクレヨンやフィンガーペイントで自由に表現。色彩感覚や表現力を育みます。 - パズル
2〜10ピース程度の簡単なものから挑戦。形を認識し、部分と全体の関係を理解する力を養います。 - 色探しゲーム
「あかいもの、どーこだ?」と声をかけ、部屋の中から同じ色のものを探すゲーム。色の名前を覚えるきっかけになります。
3. ごっこ遊び・見立て遊び(想像力・社会性UP)
- お店屋さんごっこ
品物とお金を用意して、「いらっしゃいませ」「これください」のやり取りを楽しみます。社会のルールを学ぶ第一歩です。 - お医者さんごっこ
ぬいぐるみや家族を患者さんに見立てて診察。相手を思いやる気持ちを育みます。 - ヒーローごっこ
マントやベルトをつけて、好きなヒーローになりきります。正義感や想像力を豊かにします。
4. おすすめの簡単工作
- 紙皿どうぶつ
紙皿に耳や顔のパーツを貼って、動物を作ります。ハサミやのりの練習になります。 - トイレットペーパーの芯ロケット
芯に折り紙を貼って、先を三角にすればロケットの完成。想像力を働かせていろいろなものに変身させられます。
5. 【目的別】室内遊びアイデア早見表
「今日はどんな遊びをしよう?」と迷ったときに、目的から選べるリストです。
1. 【体を動かしたい!】有り余る体力を発散できる遊びリスト
年齢 | 遊びのアイデア |
---|---|
1歳児 | 風船ぽんぽん、新聞紙びりびり、マットのお山、おうちでハイハイレース |
2歳児 | おうちでサーキット、かくれんぼ、ダンス・リトミック、新聞紙じゃんけん |
2. 【頭を使いたい!】知的好奇心を満たす遊びリスト
年齢 | 遊びのアイデア |
---|---|
1歳児 | シール貼り、ぽっとん落とし、ひも通し、積み木・ブロック |
2歳児 | 粘土遊び、パズル、色探しゲーム、お店屋さんごっこ |
3. 【準備が楽!】家にあるものですぐできる遊びリスト
年齢 | 遊びのアイデア |
---|---|
0歳児 | いないいないばあ、ふれあい遊び、おすわりトンネル |
1歳児 | 新聞紙びりびり、もしもし電話、おうちでハイハイレース |
2歳児 | かくれんぼ、ダンス・リトミック、お医者さんごっこ |
6. 室内遊びをするときの3つの注意点
親子で室内遊びを安全に楽しむために、いくつか心に留めておきたいポイントがあります。保育の現場でも常に意識している、大切な3つの注意点です。
1. 安全な環境を確保する(誤飲・転倒対策)
まず最も大切なのは、安全な環境づくりです。遊びに夢中になると、子どもは周りが見えなくなりがちです。
- 誤飲の危険がある小さなものは片付ける
子どもの口に入るサイズのものは、手の届かない場所にしまいましょう。 - 家具の角にはコーナーガードを
ぶつかってケガをしないように、テーブルや棚の角を保護します。 - 床には物を置かない
つまずいて転倒するのを防ぐため、遊ぶスペースは広く確保しましょう。
2. 「片付け」も遊びの一部にするコツ
遊びが盛り上がった後のお片付けは、パパママにとって悩みの種かもしれません。しかし、これも大切な学びの機会です。
コツは、「お片付け」を遊びの延長にしてしまうことです。「ブロックさん、おうちに帰ろうね」「クルマさん、駐車場はここだよ」などと声をかけながら、キャラクターになりきって片付けると、子どもも楽しんで参加してくれます。「どっちが早くお片付けできるか競争!」とゲームにするのもおすすめです。
3. 子どもの「やりたい」気持ちを尊重する
大人が「これをやらせたい」と思う遊びと、子どもが「今やりたい」と思う遊びは違うことがあります。大切なのは、子どもの主体性や「やりたい」という気持ちを尊重することです。
厚生労働省の「保育所保育指針」でも、子どもの主体的な活動としての「遊び」の重要性が強調されています。子どもが自分で遊びを選び、夢中になって試行錯誤する経験が、学びの土台となります。大人はあくまでサポーターとして、子どもの興味関心に寄り添い、必要に応じて少しだけ手助けする姿勢でいることが理想です。
(出典:厚生労働省告示第百十七号 保育所保育指針)
7. Q&A|室内遊びに関するよくある質問
ここでは、パパママからよく寄せられる室内遊びに関するお悩みに、専門家の視点からお答えします。
1. Q. 子どもがすぐに遊びに飽きてしまいます。どうすればいいですか?
A. 子どもの集中力は、年齢が低いほど短いのが自然です。すぐに飽きてしまうのは、成長の証でもあります。
いくつか工夫できる点があります。
- 環境を変えてみる
いつもリビングで遊んでいるなら、たまには和室で遊ぶなど、場所を変えるだけで新鮮に感じることがあります。 - 遊びを少し発展させる
例えば、積み木に飽きたら、その積み木を「お料理の材料」に見立ててごっこ遊びに展開するなど、少しだけアイデアを加えてみましょう。 - おもちゃを隠しておく
すべてのおもちゃを常に出しておくのではなく、一部を隠しておき、久しぶりに登場させると興味が復活することがあります。
一つの遊びを長く続けることよりも、いろいろなことに興味を持つ好奇心を大切にしてあげてください。
2. Q. テレビや動画ばかり見たがるとき、どう対応すればいいですか?
A. テレビや動画は、子どもにとって非常に魅力的です。完全に禁止するのではなく、上手に付き合うルール作りが大切です。
- 時間を決める
「このお話が終わったらおしまいね」「時計の長い針が6になったら消そうね」など、子どもにも分かりやすいルールを決め、親子で守りましょう。 - 動画の後に楽しい遊びを提案する
「テレビが終わったら、さっき見たダンスを一緒に踊ろうか!」など、動画の内容と関連付けた遊びに誘うと、スムーズに切り替えやすいです。 - 親が一緒に楽しむ
「どんなお話なの?」と声をかけ、内容に関心を示すことで、一方的な視聴ではなく、コミュニケーションのきっかけにすることができます。
3. Q. 忙しくて、なかなか遊んであげられません。罪悪感があります…
A. そのお気持ち、とてもよく分かります。毎日忙しい中で、常に全力で子どもと向き合うのは大変なことです。罪悪感を感じる必要は全くありません。
大切なのは、時間の長さよりも「質」です。
たとえ5分でも10分でも、スマートフォンを置いて、お子さんとしっかり向き合う時間を作りましょう。「大好きだよ」と抱きしめたり、絵本を一冊読んだりするだけでも、子どもの心は満たされます。
パパママが笑顔でいることが、お子さんにとって一番の安心材料です。無理せず、できる範囲で関わってあげることが何よりも大切ですよ。
8. まとめ|遊びを通して見えた「好き」を、次のステップへ
今回は、雨の日でもおうちで楽しめる、0歳・1歳・2歳向けの室内遊びのアイデアを年齢別・目的別にご紹介しました。
室内遊びは、天候に左右されずに子どもの心と体を育み、親子の絆を深める絶好の機会です。大切なのは、子どもの「やりたい」という気持ちに寄り添い、安全な環境で見守ってあげること。今日ご紹介した遊びをヒントに、ぜひお子さんとの時間を楽しんでください。
そして、おうちでの遊びを通して、お子さんの「好き」なことや「得意」なことが見えてきたら、次は保育園という新しい『遊びの場』を探してみませんか?
- 「うちの子は体を動かすのが大好きだから、園庭が広くて運動に力を入れている園がいいな」
- 「じっくり集中して遊ぶのが好きみたい。少人数で落ち着いた雰囲気の園が合いそう」
このように、お子さんの個性に合った環境を選ぶことが、スムーズな園生活のスタートにつながります。
保育園検索サイト『エンクル』なら、遊びを大切にする園、運動に力を入れている園など、お子さんの個性に合った保育方針の園を簡単に見つけられます。サイトから見学予約も完結するので、忙しいパパママの保活を力強くサポートします。ぜひ一度、お住まいの地域の園をチェックしてみてください。
理想の保育園・幼稚園探しなら「エンクル」 検索して地図上で空き情報を一括比較!口コミや見学予約機能も。登録した希望条件でオファーも届く!
保育園探しはプロにお任せ!希望の園探しをトコトンお手伝いします!

保活アドバイザーのぐっちぃと申します!
お子さんの預け先で悩む保護者の皆さんに寄り添い、保活をサポートしています。
皆さんの心が少しでも軽くなるよう、精一杯お手伝いさせていただきます。