新しい家族を迎える準備とともに、育児休業（育休）の取得や保育園探しについて考え始めるご家庭も多いのではないでしょうか。特に共働きのご夫婦にとって、育休の取り方や期間、そしてスムーズな職場復帰に向けた保育園選びは、協力して進めたい大切なテーマです。この記事では、夫婦で育休を取得するメリットや、育休期間中の保育園選びのポイント、そして育休後の生活を見据えた準備について解説します。
[目次]
1. 夫婦で育休を取るメリットと現状
近年、男性の育休取得を促進する動きが活発化しており、夫婦で育休を取得する家庭も増えつつあります。まずは、夫婦で育休を取得する具体的な制度や、それによって得られるメリットについて見ていきましょう。
1. 夫婦育休の具体的な制度と取得率
育児・介護休業法には、父親も育休を取得しやすくするための制度が設けられています。例えば、「産後パパ育休（出生時育児休業）」は、子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能で、分割して2回取得することもできます。また、通常の育休も、母親だけでなく父親も取得する権利があります。
しかし、現状として男性の育休取得率は上昇傾向にあるものの、女性に比べるとまだ低い水準です。企業によっては独自の育休制度やサポート体制を整えている場合もあるため、まずはご自身の職場の制度を確認してみましょう。
2. 育休中の重要性：夫婦で協力する育児の利点
夫婦で育休を取得することには、多くの利点があります。
- 産後の母親の心身のケア
- 出産という大仕事を終えた母親の体は、回復に時間が必要です。父親が育児や家事を分担することで、母親は休息を取りやすくなり、心身の回復に専念できます。
- 新生児期からの愛着形成
- 夫婦で一緒に子育てに関わることで、父親も早期から子どもとの愛着関係を築きやすくなります。これは子どもの情緒安定にも繋がると言われています。
- 育児スキルの共有と向上
- オムツ替え、授乳（ミルク）、寝かしつけなど、初めての育児は戸惑うことばかりです。夫婦で協力し、試行錯誤しながら一緒にスキルを身につけていくことができます。
- 将来の家事・育児分担の基盤づくり
- 育休中に夫婦で家事・育児を分担する経験は、その後の生活における自然な協力体制の基礎となります。
- パートナーシップの強化
- 共に困難を乗り越え、喜びを分かち合うことで、夫婦としての絆が一層深まります。
2. 夫婦で育休を取りながら保育園選びを始めよう
育休期間は、赤ちゃんとの貴重な時間を過ごせるだけでなく、職場復帰に向けた準備期間でもあります。その中でも特に重要なのが保育園選び、いわゆる「保活」です。
1. 夫婦で話し合う保育園選びの基準
初めての保育園選びは、何を基準にすれば良いか迷いますよね。夫婦それぞれの希望や優先順位を事前にすり合わせておくことが、後々の後悔を防ぐ第一歩です。以下のような点を話し合ってみましょう。
- 立地
- 自宅からの距離・アクセス
- 職場への通勤経路との兼ね合い
- 送迎のしやすさ（駐車場、駐輪場の有無など）
- 保育時間・延長保育
- 夫婦の勤務時間に対応できるか
- 延長保育の条件や料金
- 保育方針・内容
- 園の教育理念や保育目標
- 遊び中心か、教育プログラムが充実しているか
- 外遊びの頻度や場所
- 園の雰囲気・環境
- 先生や子どもたちの様子
- 園舎や園庭の広さ、清潔さ、安全性
- 給食・アレルギー対応
- 自園調理か、アレルギー対応の可否と内容
- 費用
- 保育料、延長保育料、その他諸経費
- 保護者の負担
- 行事の頻度や内容、保護者の参加度合い
- 手作り用品の要否
- 慣らし保育の期間や進め方
これらの項目について、夫婦で「譲れない条件」と「できれば叶えたい条件」を整理しておくと、情報収集や見学の際に役立ちます。
2. 地域の保育園情報を収集する方法
保育園選びの基準がある程度固まったら、次は情報収集です。妊娠中の体調も考慮しながら、無理のない範囲で進めましょう。
- 自治体の窓口・ウェブサイト
お住まいの市区町村の保育課（子育て支援課など）の窓口やウェブサイトは、認可保育園のリスト、入園申し込みの手続き、選考基準（点数制度など）といった基本的な情報を得るための最初のステップです。入園説明会の日程なども確認できます。 - 保育園検索サイト・アプリの活用
「エンクル」のような保育園検索サービスでは、地図や地域、希望の条件（保育時間、年齢、特徴など）から効率的に園を探すことができます。園の基本情報や写真、場合によっては口コミなども掲載されているため、比較検討の初期段階で非常に役立ちます。 - 各保育園のウェブサイト・パンフレット
気になる園が見つかったら、各園の公式ウェブサイトやパンフレットで、より詳細な保育方針、年間行事、園の特色などを確認しましょう。 - 口コミ・評判の確認
実際に通わせている保護者の声は貴重な情報源です。ただし、個人の感想であることを念頭に、多角的に情報を集めることが大切です。 - 見学会・説明会への参加
可能な範囲で、保育園の見学会や説明会に参加しましょう。実際に園の雰囲気を感じたり、先生に直接質問したりすることで、ウェブサイトだけでは分からない情報を得られます。「エンクル」の園ページから見学予約ができる園もあります。
情報収集の過程で気になったことや、各園の特徴などを記録しておくと、後で比較検討する際に便利です。「エンクル」の「見学日記」のような機能を活用するのも良いでしょう。
3. 育休後の職場復帰と保育園との連携
育休期間が終わりに近づくと、いよいよ職場復帰と保育園生活のスタートです。スムーズな移行のためには、夫婦での準備と保育園との連携が鍵となります。
1. 育休終了後に向けた夫婦での準備のすすめ
職場復帰後の生活は、育休中とは大きく変わります。事前に夫婦で話し合い、準備しておくことで、慌てず新生活をスタートできます。
- 家事・育児の分担の再確認
- 朝の準備（子どもの支度、食事、送り）
- 夕方の迎え、食事の準備、寝かしつけ
- 保育園の連絡帳の確認、持ち物の準備
- 急な発熱など、子どもの体調不良時の対応（どちらが休むか、病児保育の検討など）
- タイムスケジュールのシミュレーション
実際に復帰後の1日の流れをシミュレーションし、無理がないか、改善点はないかを確認します。 - 職場との連携
復帰後の働き方（時短勤務など）について、事前に職場と相談しておきましょう。 - サポート体制の確保
祖父母や地域のファミリーサポートなど、頼れる人を確保しておくと安心です。
2. 保育園との慣らし保育と情報共有の重要性
多くの保育園では、子どもが新しい環境にスムーズに慣れるために「慣らし保育」の期間が設けられています。最初は短い時間からスタートし、徐々に保育時間を延ばしていきます。
- 慣らし保育のスケジュール確認
園によって期間や進め方が異なるため、事前にしっかりと確認し、夫婦の仕事の都合と調整しましょう。 - 子どもの様子の共有
慣らし保育中は、園での子どもの様子（食事、睡眠、遊びなど）を先生と細かく共有することが大切です。家庭での様子も伝え、連携を取りながら進めましょう。「エンクル」の「見学日記」に記録した内容を夫婦で共有し、園に伝えるべき情報を整理するのも有効です。 - 連絡帳やアプリの活用
日々の連絡帳や、園によっては専用アプリを通じて、子どもの健康状態や園での出来事を共有します。些細なことでも気になる点は相談し、信頼関係を築いていくことが重要です。
4. 夫婦で育休を取る際に考えるべき課題
夫婦で育休を取得し、協力して育児に取り組むことは素晴らしい経験ですが、事前に考えておくべき課題もあります。
1. 家庭内での役割分担の具体策
育休期間中、そして職場復帰後も、家事や育児の役割分担は継続的なテーマです。どちらか一方に負担が偏らないよう、具体的に話し合い、状況に応じて柔軟に見直していく姿勢が大切です。
- 得意なこと、苦手なことを共有する
- 時間帯で分担する（例：朝は夫、夜は妻など）
- タスクごとに担当を決める
- 「見える化」する（家事分担表などを作成する）
- 定期的に話し合いの場を持つ
感謝の気持ちを伝え合うことも、円滑な協力体制を築く上で忘れてはならないポイントです。
2. 育休期間中に計画的な家計管理を目指す
育休中は、育児休業給付金が支給されるものの、収入が減少する場合があります。また、出産や育児には何かと費用がかかります。
- 育休中の収入と支出を把握する
- 利用できる手当や助成金を確認する（児童手当、出産育児一時金など）
- 固定費の見直しを行う
- 無理のない範囲で節約を心がける
- 復帰後の収入を見据えた長期的な資金計画を立てる
計画的な家計管理は、安心して育児に専念するための土台となります。
夫婦で協力し、情報を集め、計画的に準備を進めることで、育休期間も、その後の職場復帰と育児の両立も、より充実したものになるはずです。エンクルのようなツールも活用しながら、ご家庭に合った最適な保育園を見つけ、新しい生活への一歩を踏み出してください。
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