子育てをしながら仕事を続けたい、あるいは復帰したいと考えている保護者にとって避けては通れないのが「保活」です。7月生まれのお子さんを持つ保護者の方は、いつから準備をはじめ、どのようなスケジュールで進めれば良いのか、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
保活とは「保育園に子どもを入れるために保護者が行う活動」のことです。近年は共働き世帯の増加に伴い、保育園の需要が高まっています。こども家庭庁の発表によると、待機児童数は減少傾向にあるものの、特に1・2歳児クラスでは依然として入園が難しい状況が続いています。
7月生まれのお子さんは、0歳児での4月入園を目指す場合、生後9ヶ月程度での入園となります。この記事では、7月生まれのお子さんの保活について、0歳児クラスでの入園に焦点を当てながら、詳しく解説していきます。
目次
- 0歳児4月入園なら早めに動くのが吉
- 0歳児4月入園に向けた保活スケジュール
- 0歳と1歳、ベストな入園タイミングは?
- 0歳児クラス入園の場合 メリットデメリット
- 1歳児入園の場合 メリットデメリット
- 8月生まれは入園時期を決めて保活をスタート
0歳児4月入園なら早めに動くのが吉
7月生まれの特徴と保活のタイミング
7月生まれのお子さんは、4月の入園時点で生後9ヶ月程度となります。これは保育園入園の基本条件である「生後57日以上」をクリアしていますので、0歳児クラスへの4月入園が可能です。しかし、入園申込みの時期は自治体によって異なるものの、多くの場合10月〜12月頃に設定されています。つまり、お子さんが生後3〜5ヶ月の時期に申込みをする必要があります。
なぜ早めの動き出しが重要なのか
7月生まれのお子さんの場合、出産してからすぐに入園申込みの準備を始める必要があります。特に初めての保活では、必要な情報収集や保育園見学など、思いのほか時間がかかることが多いものです。出産後は育児で忙しくなり、保活に十分な時間を割けないことも考えられます。そのため、妊娠中から可能な準備を進めておくことをおすすめします。
妊娠中から始められる保活準備
妊娠中からできる保活準備として、以下のようなことがあります。
- 居住地域の保育園情報の収集
- 自治体の保育課への問い合わせ
- 保育園の入園基準や点数制度の確認
- 保育園見学の予約(出産前に可能であれば)
- 復職時期の検討と勤務先への確認
- 育休取得・延長に関する情報収集
早めに情報収集を始めることで、余裕を持って保活を進めることができます。特に7月生まれの場合、出産後すぐに入園申込みの時期が来るため、妊娠中からの準備が重要です。
0歳児4月入園に向けた保活スケジュール
7月生まれの場合の年間スケジュール
7月生まれのお子さんが0歳児クラスの4月入園を目指す場合の基本的なスケジュールを、時系列で解説します。実際の日程は各自治体によって異なりますので、必ず自治体の公式情報を確認してください。
【妊娠中:1月〜6月頃】
情報収集の時期
この時期は、保育園に関する基礎知識を身につけ、地域の保育事情を調査する期間です。
- 自治体の保育課や公式サイトで情報収集
- 保育園の種類(認可・認可外など)の理解
- 入園申込みの流れや必要書類の確認
- 地域の待機児童状況の把握
- 保育料の目安を確認
保育園リストの作成
- 自宅や職場から通える範囲の保育園をリストアップ
- 各保育園の特徴(保育方針、開所時間、施設環境など)を調査
- 見学したい保育園の優先順位をつける
見学の予約と実施
- 出産前に可能であれば、いくつかの保育園の見学予約
- 保育園見学での質問事項をリストアップ
- 見学で確認したいポイントを整理
【出産後:7月〜9月】
保育園見学と情報収集の本格化
- 出産後の体調が落ち着いたら保育園見学を実施
- 自治体の保育課窓口で最新情報を入手
- 保育園の申込み書類を準備開始
- 勤務先への復職時期の打診・確認
申込み準備
- 必要書類(就労証明書など)の収集開始
- 保育園の入園基準や指数(点数)制度を確認
- 第一希望から第三希望(以上)までの保育園を決定
【申込み時期:10月〜12月】
入園申込みの実施
- 自治体の定める期間内に入園申込み書類を提出
- 提出書類の不備がないか確認
- 申込み後の面接日程などを確認
補助的な対策
- 認可保育園と並行して認可外保育園も検討
- 一時保育やベビーシッターなどの代替案も準備
【結果通知〜入園準備:1月〜3月】
入園内定と準備
- 入園内定通知(1〜2月頃)
- 内定した場合は入園説明会や面接などに参加
- 入園に必要な準備(服装、持ち物など)を整える
不承諾の場合の対応
- 二次募集への申込み
- 認可外保育園への申込み
- 一時保育やベビーシッターの手配
- 育休延長の検討(可能な場合)
【入園〜慣らし保育:4月】
- 入園式への参加
- 慣らし保育期間(1〜2週間程度)
- 保育園との連携体制の確立
申込みから内定までの流れと注意点
入園申込みの基本
認可保育園への申込みは、基本的に各自治体の窓口(保育課など)で行います。必要書類は主に以下の通りです。
- 支給認定申請書・保育所入所申込書(自治体から入手)
- 就労証明書(勤務先で記入してもらう)
- 母子手帳(出生証明のため)
- 課税証明書(自治体により必要な場合)
- その他状況に応じた証明書
選考基準について
認可保育園の入園選考は、「保育の必要性」を点数化した指数(ポイント)制度で行われることが多いです。主な評価項目は、
- 保護者の就労状況(フルタイム・パートタイム・自営業など)
- 就労時間
- 通勤時間
- 疾病・障害の有無
- ひとり親家庭かどうか
- 同居親族の状況
- 保育を必要とする兄弟姉妹の有無
点数が高いほど入園が優先されますので、自治体の採点基準を確認し、必要に応じて加点要素を増やす工夫も検討しましょう。
内定後の流れ
内定通知は通常1〜2月頃に届きます。内定後は以下のステップが続きます。
- 入園説明会への参加
- 入園面接(保護者と子どもで参加)
- 健康診断書の提出
- 入園に必要な持ち物の準備
- 入園式
- 慣らし保育期間(1〜2週間程度)
0歳と1歳、ベストな入園タイミングは?
7月生まれならではの選択肢
7月生まれのお子さんの場合、0歳児クラスでの4月入園と、1歳児クラスでの翌年4月入園という選択肢があります。どちらを選ぶべきか悩むポイントとして以下が考えられます。
育休期間との兼ね合い
育児休業は原則1年間取得可能で、保育園に入れない場合は最長2年まで延長できます。7月生まれの場合、0歳児で4月入園すると育休期間が約9ヶ月で終了することになります。一方、1歳児クラスでの入園を選ぶと、育休を最大限活用できますが、入園競争が激しくなる傾向があります。
子どもの発達状況
0歳児後半は発達の個人差が大きい時期です。歩き始めや離乳食の進み具合、言葉の発達など、お子さんの成長に合わせた入園タイミングを検討することも重要です。
0歳児クラスと1歳児クラスの入園難易度比較
0歳児クラスの現状
0歳児クラスは比較的入園しやすいとされています。その理由として、
- 出産後すぐの復職を希望する家庭が限られている
- 育休制度の普及により、1歳まで自宅で育児をする家庭が多い
- 0歳児クラスは保育士の配置基準が厳しく(子ども3人に対して保育士1人)、定員が少ない
こども家庭庁の統計によると、0歳児の保育所等利用率は約17%程度で、1・2歳児の約59%と比較すると大幅に低くなっています。
1歳児クラスの現状
1歳児クラスは入園競争が激しいことが多いです。その理由として、
- 育休明けの復職者が集中する
- 0歳児クラスの子どもが進級してくるため、新規枠が限られる
- 待機児童の約77%が1・2歳児とされている
特に人気の保育園や都市部では、1歳児クラスへの入園は難しい傾向にあります。
職場復帰のタイミングを考えた選択
職場復帰のタイミングは保活の重要な要素です。7月生まれの場合の検討ポイントとして、
早期復帰(0歳児クラス入園)を選ぶ場合
- キャリアの空白期間を短くしたい
- 職場の状況から早期復帰が望ましい
- 経済的理由から収入を確保したい
- 保育園に入りやすい0歳児クラスを狙いたい
育休を最大限活用(1歳児クラス入園)を選ぶ場合
- 子どもとの時間をより長く持ちたい
- 授乳や離乳食の進行状況から判断
- 子どもの発達・成長を見極めたい
- 職場が育休延長に対応している
いずれの場合も、勤務先との十分な相談が必要です。また、育休中の保活は時間的な余裕があり、見学や情報収集がしやすいというメリットもあります。
0歳児クラス入園の場合 メリットデメリット
0歳児クラス入園のメリット
入園のしやすさ
前述の通り、0歳児クラスは比較的入園しやすい傾向にあります。特に7月生まれの場合、4月入園時点で生後9ヶ月程度ですので、多くの保育園で受け入れ可能な月齢です。
同じ保育園で長く過ごせる
0歳児から入園することで、長い期間同じ環境で過ごすことができます。子どもにとっては安定した環境が提供され、保育士や友達との関係も深く築いていくことができます。
早期の集団生活による社会性の発達
集団生活を早くから経験することで、社会性や協調性が育まれるという意見もあります。同年代の子どもと触れ合う機会が増え、刺激を受けながら成長できる環境となります。
キャリアの継続性
育休期間が短くなりますが、その分キャリアの空白期間も短くなります。職場での立ち位置やスキルの維持がしやすく、長期的なキャリア形成において有利に働く場合があります。
0歳児クラス入園のデメリット
親子の時間が限られる
育児休業を最大限取得せずに職場復帰するため、乳児期の親子の時間が限られることになります。特に成長が著しい時期であり、子どもの成長の瞬間を見逃してしまう可能性があります。
体調管理の難しさ
0歳児は免疫力が発達途上であり、集団生活で様々な感染症にかかりやすくなります。発熱などで頻繁に保育園を休まなければならないケースも多く、結果的に仕事に支障が出ることもあります。
精神的・身体的な負担
子育てと仕事の両立は想像以上に大変です。特に0歳児の場合、夜間の授乳や離乳食の準備など、家庭での負担も大きく、保護者の睡眠不足や疲労につながることもあります。
保育料の負担
0歳児クラスは保育士の配置基準が厳しいため、保育料が高めに設定されていることが多いです。自治体や世帯収入によって異なりますが、経済的な負担を考慮する必要があります。
0歳児クラスでの生活リズムと親の対応
日々のスケジュール例
0歳児クラスでの一般的な1日のスケジュールは以下のようになります。
- 7:30-9:00 登園・視診・自由遊び
- 9:30-10:00 おやつ(乳児は授乳)
- 10:00-11:00 活動時間(散歩・遊び)
- 11:00-12:00 食事(離乳食または給食)
- 12:00-15:00 午睡
- 15:00-15:30 おやつ
- 15:30-18:00 自由遊び・順次降園
親の準備と対応
0歳児クラスに子どもを通わせる際に親が心がけるべきポイント
- 生活リズムの整え方:家庭でも保育園の生活リズムに近づけるよう調整する
- 持ち物準備の負担:紙おむつ、着替え、ミルクや哺乳瓶、離乳食関連など準備物が多い
- 慣らし保育への対応:入園直後は短時間保育から始まるため、仕事との調整が必要
- 体調不良時の対応:急な発熱などに備え、バックアップ体制(祖父母のサポートなど)を整えておく
1歳児入園の場合 メリットデメリット
1歳児クラス入園のメリット
子どもとの時間を十分に確保できる
育児休業を最大限取得することで、子どもの成長を間近で見守る貴重な時間を持つことができます。特に1歳までの成長は著しく、多くの「初めて」の瞬間を共有できます。
子どもの発達に合わせた入園判断
1歳になるまでに、歩行や言葉の発達、離乳食の完了など、子どもの成長を見極めてから入園させることができます。個々の発達ペースに合わせた判断が可能です。
母乳育児や離乳食の完了
1歳までしっかりと母乳育児を続けることができます。また、離乳食から幼児食への移行もゆとりを持って進められるため、食事面での不安が軽減されます。
免疫力の向上
生後1年間は免疫力が発達していく重要な時期です。集団生活を少し遅らせることで、感染症リスクを軽減できる可能性があります。
1歳児クラス入園のデメリット
入園の難しさ
前述の通り、1歳児クラスは入園競争が激しい傾向にあります。特に人気の保育園や都市部では、入園できない可能性も考慮しておく必要があります。
育休明けの復職調整
1歳児クラスを狙う場合、4月入園を目指すことになりますが、7月生まれの場合は1歳9ヶ月頃の入園となります。育休を取得できる期間との調整が必要です。
キャリアへの影響
育休期間が長くなることで、職場での立ち位置やスキルの維持に影響が出る可能性があります。特に変化の激しい職種では、長期離脱によるキャリアへの影響を考慮する必要があります。
家庭保育の負担
1歳までの家庭保育は体力的・精神的に負担が大きいこともあります。特に孤立した環境での育児は、保護者のストレスにつながることもあります。
1歳児クラスでの生活と親の対応
1歳児クラスの特徴
1歳児クラスは、歩行が安定してきて言葉も少しずつ増えてくる時期です。活動量も増え、好奇心旺盛な子どもたちのための環境が整えられています。
親の準備と対応
1歳児クラスに子どもを通わせる際に親が心がけるべきポイント:
- 自立を促す関わり:家庭でも自分でできることを増やしていく
- コミュニケーション能力の育成:簡単な言葉かけを増やし、意思疎通の基礎を育む
- 生活習慣の確立:規則正しい生活リズムを整え、集団生活への適応をサポート
- 入園前の集団経験:子育て支援センターや一時保育などを利用し、少しずつ集団に慣れさせる
8月生まれは入園時期を決めて保活をスタート
8月生まれとの比較
7月生まれと8月生まれは、いずれも夏生まれということで状況は似ていますが、若干の違いもあります。ここでは、7月生まれと8月生まれの保活における違いや共通点を解説します。
共通点
- 0歳児クラスでの4月入園が可能
- 夏生まれであるため、クラスの中では比較的月齢が下の子になる
- 出産後すぐに保活を開始する必要がある
違い
- 8月生まれの場合、4月入園時の月齢は生後7〜8ヶ月程度と、7月生まれよりもさらに小さい
- 保育園によっては、生後6ヶ月以上という受け入れ条件がある場合、8月下旬生まれだと条件を満たさない可能性も
- 入園申込み時期(10〜12月)に8月生まれは生後2〜4ヶ月であり、7月生まれよりも保活と育児の両立が厳しい場合がある
7月生まれの保活戦略のポイントまとめ
7月生まれの保活を成功させるためのポイントをまとめます:
入園時期を早めに決断する
0歳児クラスでの4月入園を目指すか、1歳児クラスでの入園を目指すかを早めに決断することが重要です。この決断により、保活のスケジュールや育休取得計画が大きく変わってきます。
妊娠中からの情報収集
妊娠中から保育園の情報収集を始め、自治体の保育制度や地域の保育事情を把握しておきましょう。出産後は思うように動けないことも多いため、事前準備が重要です。
地域の保育園事情を知る
住んでいる地域の待機児童状況や保育園の入園倍率などを事前に調査しておくことで、より現実的な保活計画を立てることができます。自治体の保育課に相談することも有効です。
職場との調整を早めに行う
復職時期について勤務先と早めに相談し、育休の取得・延長の可能性について確認しておきましょう。職場の理解を得ることで、より柔軟な保活計画が立てられます。
バックアッププランの準備
第一希望の保育園に入れない可能性も考慮し、複数の選択肢(認可外保育園、一時保育、ベビーシッターなど)を検討しておくことが重要です。特に大都市圏では入園競争が激しいため、代替案を持っておくことで精神的な余裕も生まれます。
おわりに
7月生まれのお子さんの保活は、出産後すぐに始める必要があり、準備不足になりがちです。しかし、妊娠中からの情報収集と計画的な行動で、スムーズな保活が可能になります。
0歳児クラスと1歳児クラス、それぞれにメリット・デメリットがありますので、家庭の状況やお子さんの発達状況、職場環境などを総合的に考慮して、最適な選択をしてください。
どのような選択をするにしても、お子さんの健やかな成長と、保護者自身のワークライフバランスを大切にしながら、無理のない保活を心がけましょう。早めの準備と柔軟な対応が、保活成功の鍵となります。
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