【育休明けの退職】会社にいつ言う?罪悪感をなくす伝え方とタイミング、保育園問題まで円満退職の全知識

【育休明けの退職】会社にいつ言う?罪悪感をなくす伝え方とタイミング、保育園問題まで円満退職の全知識

【育休明けの退職】会社にいつ言う?罪悪感をなくす伝え方とタイミング、保育園問題まで円満退職の全知識

「育休を取得させてもらったのに、退職するなんて申し訳ない…」
「会社にいつ、どんな顔をして退職を切り出せばいいんだろう?」
「退職したら、子どもの保育園はどうなってしまうの?」

育休後の退職を考え始めると、このような罪悪感や様々な不安が頭をよぎりますよね。多くのママ・パパのキャリアや保活のご相談に乗ってきた専門家として、そのお気持ちは痛いほどよくわかります。

しかし、安心してください。育休後の退職は、決して特別なことではありません。 大切なのは、正しい知識を持って、適切なタイミングと伝え方で誠意を示すことです。

この記事を読めば、あなたが抱える下記のような悩みをすべて解決できます。

  • 円満に退職するためのベストなタイミングスマートな伝え方
  • 育休後の退職で感じる罪悪感を軽くする方法
  • 育児休業給付金や失業保険といったお金の問題
  • 退職後の保育園の継続や保活に関する具体的な対策

この記事が、あなたの新しい一歩を後押しする羅針盤となれば幸いです。

目次

1. 育休後の退職は「ずるい」こと?罪悪感を感じる必要はありません

「育休を取らせてもらったのに辞めるのは、会社への裏切りではないか」と、強い罪悪感を抱えてしまう方は少なくありません。しかし、結論から言うと、育休後の退職で罪悪感を感じる必要は全くありません。

1-1. 育休後の退職は労働者の権利

まず知っておいていただきたいのは、育児休業の取得も、その後の退職も、法律で認められた労働者の正当な権利であるということです。育児・介護休業法は、育児をする労働者を守るための制度であり、育休取得を理由に不利益な扱いをすることは禁じられています。退職は、個人のキャリアやライフプランに基づいた自由な選択なのです。

1-2. 多くのママが同じように悩んでいるという事実

これまで多くのママからご相談を受けましたが、「会社に申し訳ない」という気持ちを抱えていない方はいませんでした。育休取得後に働き方や価値観が変わり、退職を選択するケースは決して珍しくありません。あなた一人だけが特別なわけではないのです。周りに相談しづらい内容だからこそ、一人で抱え込んでしまいがちですが、多くの仲間が同じ道を通っていることを知ってください。

1-3. 大切なのは感謝と誠意を伝えること

罪悪感を感じる必要はありませんが、円満退職のためには、これまでお世話になった会社への感謝と誠意を伝える姿勢が何よりも大切です。

  • 育休を取得させてもらったことへの感謝
  • 会社に迷惑をかけないよう、引継ぎをしっかり行う誠意

この2つを丁寧に伝えることで、会社側もあなたの決断を理解し、気持ちよく送り出してくれる可能性が高まります。

2. 【結論】育休後の退職、会社に言うベストなタイミングはいつ?

育休後の退職を会社に伝えるタイミングについて、結論から言うと「退職希望日の1〜2ヶ月前」がベストです。会社の就業規則を確認し、それに従うのが最もスムーズです。

2-1. 原則は「退職希望日の1〜2ヶ月前」

多くの企業の就業規則では、退職の申し出は「退職希望日の1ヶ月前まで」と定められています。しかし、後任者の選定や業務の引継ぎにかかる時間を考慮すると、1ヶ月半〜2ヶ月前に伝えると、会社側も余裕を持って対応できるため、より丁寧な印象を与えられます。円満退職を目指すなら、この期間を目安にしましょう。

2-2. 法律上は「2週間前」でも可能(民法第627条)

民法第627条では、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」と定められています。つまり、法律上は退職の意思を伝えてから2週間で退職することが可能です。

ただし、これはあくまで法律上の最終手段です。引継ぎなどを考慮せず一方的に退職すると、トラブルに発展する可能性もあるため、基本的には就業規則に従うのが賢明です。

2-3. 避けるべきタイミングとは?

円満退職のためには、伝えるタイミングにも配慮が必要です。以下の時期は避けるのが無難です。

  • 復帰直後(当日や翌日など)
    会社側はあなたが復帰することを前提に人員配置などを準備しています。あまりに直後の申し出は「計画的だったのでは?」と心証を悪くする可能性があります。可能であれば、復帰後少し期間を置いてから伝えるのが望ましいです。
  • 会社の繁忙期やプロジェクトの佳境
    職場が忙しい時期に退職の話を切り出すと、上司や同僚に大きな負担をかけてしまいます。会社の状況を考慮する姿勢を見せましょう。
  • 直属の上司が不在の時
    退職の意思は、まず直属の上司に伝えるのがマナーです。上司が長期休暇中などは避け、在席しているタイミングを見計らいましょう。

2-4. 【状況別】伝えるタイミングの具体例

あなたの状況によっても、最適なタイミングは少しずつ異なります。ここでは代表的な3つのケースについて解説します。

状況 伝えるタイミングの目安 ポイント
ケース1:すでに転職先が決まっている場合 入社日から逆算して1〜2ヶ月前 転職先の入社日に間に合うように、逆算して退職日を決め、そこから1〜2ヶ月前に現職に伝えます。有給休暇の消化日数も考慮に入れましょう。
ケース2:退職後に転職活動をする場合 自分のペースでOK。ただし引継ぎ期間は十分に 退職日が決まっているわけではないので、焦る必要はありません。ただし、辞めると決めたら早めに伝え、引継ぎ期間を十分に確保するのが円満退職のコツです。
ケース3:育児に専念する場合 復帰予定日の1〜2ヶ月前 職場復帰をせずにそのまま退職する場合は、会社が復帰準備を本格化させる前に伝えるのが親切です。復帰予定日の1〜2ヶ月前には連絡しましょう。

3. 円満退職を実現する5ステップとスマートな伝え方

退職の意思が固まったら、次はいよいよ会社に伝えるフェーズです。感情的になったり、段取りを間違えたりするとトラブルの原因になります。以下の5つのステップに沿って、計画的に進めましょう。

3-1. STEP1:直属の上司にアポイントを取る

まずは、直属の上司にアポイントを取ります。メールや社内チャットで、「少しご相談したいことがあるのですが、15分ほどお時間をいただけないでしょうか?」と連絡しましょう。この時点では、退職の話であることは伏せておくのがマナーです。会議室など、他の人に話を聞かれない場所を指定するのがポイントです。

3-2. STEP2:対面で退職の意思を伝える(伝える内容の例文付き)

アポイントを取った日時に、対面で退職の意思をはっきりと伝えます。 ここでは、感謝の気持ちと退職の意思、そして退職希望日を簡潔に述べることが重要です。

【例文】
「お忙しいところ、お時間をいただきありがとうございます。
大変申し上げにくいのですが、一身上の都合により、〇月〇日をもちまして退職させていただきたく、ご相談にまいりました。
育児休業をいただき、復帰に向けてご配慮いただいたにも関わらず、このようなご報告となり大変申し訳ございません。
残りの期間、業務の引継ぎは責任を持って行いますので、何卒よろしくお願いいたします。」

3-3. STEP3:退職理由の伝え方|ネガティブな理由は避けるのが無難

上司から退職理由を尋ねられた際は、会社の不満などネガティブな理由は避けるのが円満退職の鉄則です。たとえそれが本音であったとしても、家庭の事情や前向きなキャリアプランなど、相手が納得しやすく、応援したくなるような理由を伝えましょう。

例文1:「家庭の事情(育児との両立が困難)」
「復帰後の働き方について家族とも話し合ったのですが、現状では仕事と育児を両立させることが難しく、一度家庭に専念するという結論に至りました。」

例文2:「今後のキャリアプラン」
「育児を経験する中で、今後のキャリアについて改めて考える機会が増えました。大変恐縮ですが、今後は〇〇の分野に挑戦したいという気持ちが強くなり、退職を決意いたしました。」

例文3:「体調面の理由」
「出産後、体調が万全ではなく、復帰して皆様にご迷惑をおかけするのは心苦しいため、一度治療に専念させていただきたく存じます。」

3-4. STEP4:退職届を提出し、業務の引継ぎを行う

上司との話し合いで退職日が確定したら、会社の規定に従って退職届を提出します。その後は、後任者への業務の引継ぎを責任を持って行いましょう。誰が見ても分かるようにマニュアルを作成したり、関係各所へ後任者を紹介したりと、丁寧な対応を心がけることで、あなたの信頼性は最後まで保たれます。

3-5. STEP5:関係者への挨拶と感謝を伝える

最終出社日には、お世話になった部署のメンバーや他部署の関係者に直接挨拶をしましょう。直接会えない方には、メールで感謝の気持ちを伝えます。最後まで感謝の姿勢を忘れずにいることが、良好な関係を保ったまま退職する秘訣です。

4. 育休明け退職のお金の話|育児休業給付金や失業保険はどうなる?

退職するとなると、お金のことも心配ですよね。特に「育休手当を返さなければいけないのでは?」と不安に思う方が多いようです。ここでは、お金に関する疑問を正確な情報に基づいて解説します。

4-1. 育児休業給付金(育休手当)の返金は必要?

結論から言うと、すでに受け取った育児休業給付金を返金する必要は一切ありません。
育児休業給付金は、育児休業を取得した事実に対して支払われるものです。その後に退職したからといって、返金を求められることはありませんので安心してください。

4-2. 失業保険(雇用保険の基本手当)はもらえる?受給条件を解説

退職後、すぐに働く意思と能力があるにもかかわらず、就職できない状態にある場合、失業保険(雇用保険の基本手当)を受給できる可能性があります。

主な受給条件は以下の通りです。

  • 離職日以前2年間に、被保険者期間が12ヶ月以上あること
  • ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があること

ただし、育児に専念するため「すぐには働けない」という場合は、受給対象外となります。その場合は、働ける状態になってから受給が開始できるよう、受給期間の延長申請を行うことができます。詳しくは、お住まいの地域を管轄するハローワークにご確認ください。

4-3. 退職金や住民税の支払いについても確認しよう

その他、以下の点も確認しておきましょう。

  • 退職金
    会社の退職金規定を確認しましょう。勤続年数によっては支給対象となる場合があります。
  • 住民税
    住民税は前年の所得に対して課税されるため、退職後も支払い義務があります。退職時期によって支払い方法(給与天引きまたは普通徴収)が異なるため、会社の経理担当者に確認しておくと安心です。

5. 【最重要】退職後の保育園はどうなる?継続・退園のルールと対策

育休明けに退職するママ・パパにとって、最大の懸念事項が保育園の問題です。結論からお伝えすると、残念ながら厳しい現実があります。

5-1. 原則、退職すると保育園は「退園」になる可能性が高い

認可保育園の入園条件は、保護者が「保育を必要とする事由(就労、求職活動、疾病など)」に該当することです。そのため、親が退職して「就労」の事由がなくなると、原則として保育園は退園となってしまいます。

5-2. 「求職活動中」として利用継続できる期間は?(自治体による)

多くの自治体では、退職後も「求職活動」を理由に、一定期間は保育園を利用し続けられる猶予期間を設けています。この期間は自治体によって大きく異なり、1ヶ月〜3ヶ月程度が一般的です。

この期間内に新しい仕事を見つけ、就労証明書を提出できれば、継続して通園できます。

必ず、お住まいの自治体の役所(保育課など)に、退職後の保育園の扱いについて正確な情報を確認してください。

5-3. 認可保育園と認可外保育園での対応の違い

認可保育園
自治体が運営の主体であるため、上記の通り厳格なルールが適用されます。
認可外保育園(認証保育所など含む)
園独自の基準で入園を決定しているため、保護者が退職しても継続して利用できる場合があります。園との直接契約になるため、事前に園の方針を確認しておきましょう。

5-4. 退職前にやっておくべき保育園に関する確認事項リスト

後で「知らなかった!」と慌てないために、退職の意思を伝える前に、以下の点を必ず確認しておきましょう。

  • [ ] 自治体のルール確認
    • [ ] 退職した場合、いつまでに報告が必要か?
    • [ ] 求職活動での在園猶予期間はどのくらいか?
    • [ ] 猶予期間を過ぎた場合、即時退園になるのか?(月末まで、など)
  • [ ] 現在の保育園への確認(認可外の場合)
    • [ ] 保護者が退職した場合の規定はどうなっているか?
  • [ ] 今後の働き方の検討
    • [ ] 猶予期間内に次の仕事を見つけるか?
    • [ ] 一度退園して、再就職後に改めて保活をするか?

6. 育休後の退職、本当に後悔しない?決断前のチェックリスト

退職は、あなたの人生にとって大きな決断です。勢いで決めて後悔しないために、一度立ち止まって以下の点を確認してみましょう。

6-1. 家計のシミュレーションはできていますか?

退職によって世帯収入は大きく変わります。パートナーの収入だけで生活費、教育費、貯蓄などをまかなえるか、具体的な数字でシミュレーションしましたか?失業保険がもらえるとしても、期間は限られています。現実的な資金計画を立てておくことが重要です。

6-2. パートナーと今後の協力体制について話し合いましたか?

退職後の生活、家事・育児の分担、再就職のタイミングなどについて、パートナーと深く話し合いましたか? あなた一人の決断ではなく、家族としての決断であることが、今後の円満な家庭生活の鍵となります。

6-3. 今の会社で「働き方を変える」という選択肢は検討しましたか?

「フルタイム復帰は難しい」という理由で退職を考えている場合、時短勤務や部署異動、テレワークの活用など、今の会社で働き方を変えることはできないか、一度検討・相談してみる価値はあります。育児中の社員を支援する制度が整っているかもしれません。

6-4. 一時的な感情で決めていませんか?

「育児が大変で、仕事のことまで考えられない」「復帰するのがとにかく不安」といった、一時的な感情が退職の引き金になっていませんか?心身ともに疲れている時期の大きな決断は、後悔につながることもあります。信頼できる友人や家族、専門家に相談し、少し時間をおいて冷静に考えてみることも大切です。

7. 退職後の保活はどうする?新しい保育園の探し方

退職を決意し、新しいスタートを切るあなたへ。もし退園になってしまった場合や、新しい働き方に合わせて転園が必要になった場合、再び「保活」が始まります。でも、安心してください。一度経験しているあなたなら、きっとスムーズに進められます。

7-1. まずは自治体のルールを再確認

転職活動をする場合、多くの自治体では「求職中」として保育園の申し込みが可能です。申し込みの締め切りや必要書類など、改めて自治体の最新情報を確認しましょう。

7-2. 新しい働き方に合わせた園選びのポイント

次の働き方は、パートタイムですか?フリーランスですか?それともフルタイムの会社員ですか?新しいライフスタイルに合わせて、保育時間や延長保育の有無、園の場所(自宅近くか、職場の近くか)などを再検討しましょう。

7-3. 効率的な情報収集と見学の進め方

一度経験しているとはいえ、保活は時間と労力がかかります。ウェブサイトで情報を集め、気になる園が見つかったら効率的に見学の予約を入れていきましょう。

7-4. 保活をスムーズに進めるなら「エンクル」が便利

「退職後の手続きと並行して、また一から保活するのは大変…」と感じるかもしれません。そんな時は、保育園探しをサポートするツールを上手に活用するのがおすすめです。

例えば、当社のエンクルなら、スマホひとつで希望の条件に合う保育園・幼稚園を簡単に検索できます。お気に入りの園をリストアップして比較したり、サイトから直接見学予約をしたりすることも可能です。見学した内容を記録できる「見学日記」機能は、パートナーとの情報共有にも役立ちます。

8. 育休明けの退職に関するQ&A

最後に、育休明けの退職に関してよくいただく質問にお答えします。

Q. 育休中に退職を伝えるのはアリですか?
A. 可能です。 復帰を待たずに退職を決めている場合は、会社側も人員計画を立てやすいため、育休中に伝える方が親切な場合もあります。ただし、伝えるタイミングは会社の繁忙期を避けるなど、配慮が必要です。復帰予定日の1〜2ヶ月前を目安に連絡するのが良いでしょう。
Q. LINEやメールで退職を伝えるのはNGですか?
A. 原則としてNGです。 退職という重要な話は、まず直属の上司に口頭で伝えるのが社会人としてのマナーです。ただし、上司が遠隔地にいる、どうしても時間が合わないなどのやむを得ない事情がある場合は、電話で伝えた後、メールで改めて連絡するなど、誠意ある対応を心がけましょう。
Q. 引き止めにあった場合はどうすれば良いですか?
A. 感謝を伝えつつ、退職の意思が固いことをはっきりと伝えましょう。 「大変ありがたいお話ですが、家族とも話し合って決めたことですので、意思は変わりません」というように、丁寧かつ毅然とした態度で対応することが大切です。曖昧な態度をとると、話が長引いてしまう可能性があります。
Q. 退職後の転職活動はいつから始めるべきですか?
A. あなたの状況によります。 保育園の在園猶予期間内に仕事を見つけたい場合は、退職前から情報収集を始め、退職後すぐに活動を開始する必要があります。育児に専念する期間を設ける場合は、ご自身のタイミングで焦らず始めれば問題ありません。

育休後の退職は、あなたの人生における大きなターニングポイントです。罪悪感を感じる必要はありません。大切なのは、感謝と誠意を持って、正しい手順で進めることです。この記事で解説したステップや注意点を参考に、あなた自身が納得できる道を選んでください。

私たちは、あなたの新しい一歩を心から応援しています。

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