【復職準備中のママ・パパへ】病児保育とは?料金・探し方から病後児保育との違いまで徹底解説

【復職準備中のママ・パパへ】病児保育とは?料金・探し方から病後児保育との違いまで徹底解説

子どもの急な発熱。「仕事を休まなければ…でも、大事な会議が…」と焦った経験はありませんか?特に育休からの復職を控えているママ・パパにとって、仕事と育児の両立は大きなテーマですよね。

そんな働くご家庭の強い味方となるのが「病児保育」です。

この記事では、子育て支援と保育園探しの専門家が、病児保育の基本から、料金、賢い探し方、利用の流れまで、あなたの不安を解消するために必要な情報をすべて解説します。いざという時に慌てないために、今からしっかり準備しておきましょう。

目次

1. 病児保育とは?働くパパ・ママの強い味方

病児保育とは、子どもが病気やケガで保育園や小学校に通えない時に、保護者に代わって一時的に保育・看護を行うサービスのことです。急な発熱などで仕事を休めない、でも子どもを一人にはしておけない、そんな「困った!」という状況を支えてくれる、働く家庭にとって心強い存在です。

専門の看護師や保育士が常駐している施設が多く、子どもの体調に合わせてきめ細やかなケアをしてくれるため、安心して預けることができます。

1-1. 病児保育と病後児保育の違いとは?

病児保育と似た言葉に「病後児保育」があります。この二つの最も大きな違いは、預けられる子どもの「病状の回復段階」です。

種類 対象となる子どもの状態 具体的な病状の例
病児保育 病気の「回復期に至らない」状態 急な発熱、感染症(インフルエンザ、水ぼうそう等)の症状が出ている最中
病後児保育 病気の「回復期」にある状態 熱は下がったが、まだ集団生活を送るには体力的に不安な時期

簡単に言うと、「病気の真っ最中」に預けるのが病児保育「病気は治りかけだけど、まだ本調子ではない」時に預けるのが病後児保育です。どちらのサービスを提供しているかは施設によって異なるため、事前の確認が重要です。

1-2. 病児保育の3つの種類【施設型・訪問型・その他】を比較

病児保育には、主に「施設型」と「訪問型」の2つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解し、ご家庭の状況に合ったものを選びましょう。

種類 特徴 メリット デメリット
施設型 病院や保育園などに併設された専用施設で子どもを預かるタイプ。 ・看護師や保育士が常駐しており安心
・医療機関との連携がスムーズ
・料金が比較的安い傾向にある
・定員が少なく、予約が取りにくい場合がある
・病気の子どもを連れて外出する必要がある
訪問型 スタッフが自宅に来て、1対1で子どもの世話をしてくれるタイプ。 ・子どもが住み慣れた環境で過ごせる
・他の子どもからの感染リスクがない
・送迎の手間がない
・料金が施設型に比べて高額になる傾向がある
・他人を家に入れることに抵抗がある場合も
その他 ファミリー・サポート・センターなど、地域住民が相互援助として病児を預かるケースもあります。 ・地域とのつながりができる
・比較的安価な場合が多い
・対応できる病状に限りがある
・専門的な看護ケアは期待できない場合がある

2. 病児保育はどんな時に利用できる?利用基準を解説

「うちの子のこの症状、預かってもらえるのかな?」と疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、病児保育を利用できる一般的な基準について解説します。

2-1. 受け入れ可能な病気や症状の例【リスト形式】

多くの病児保育施設で受け入れ可能な病気や症状には、以下のようなものがあります。ただし、最終的な判断は各施設の基準や、当日の子どもの状態によって決まります。

  • 風邪(発熱、咳、鼻水など)
  • インフルエンザ
  • おたふくかぜ
  • 水ぼうそう(水痘)
  • 手足口病
  • ヘルパンギーナ
  • 感染性胃腸炎(嘔吐・下痢)
  • 気管支炎
  • 中耳炎
  • 骨折などのケガ

2-2. 注意!利用できないケースとは?

一方で、子どもの安全を最優先するため、以下のようなケースでは利用を断られることが一般的です。

  • 入院や点滴が必要な重篤な症状の場合
  • 麻疹(はしか)など、特に感染力が非常に強い病気の場合
  • 施設の定員が満員の場合
  • かかりつけ医からの「病児保育利用連絡票(医師連絡票)」がない場合

利用を検討する際は、必ず事前に施設へ電話で相談し、受け入れ可能かどうかを確認しましょう。

3. 気になる病児保育の料金は?相場と補助金制度

病児保育を利用する上で、最も気になるのが料金ではないでしょうか。ここでは料金の相場と、負担を軽減するための制度について解説します。

3-1. 【種類別】病児保育の料金相場

料金は、お住まいの地域や施設の種類、運営母体(公立か私立か)によって大きく異なります。あくまで一般的な目安として参考にしてください。

種類 料金相場(1日あたり) 備考
施設型 2,000円 ~ 5,000円 自治体が運営に関わっている施設は比較的安価な傾向があります。
訪問型 1時間あたり 1,500円 ~ 3,000円 1日利用すると高額になる場合がありますが、入会金や年会費で割引になるプランもあります。

※別途、食事代やおやつ代が必要な場合があります。

3-2. 活用したい!自治体の助成金・補助金制度

子育て世帯の負担を軽減するため、多くの自治体で病児保育の利用料に対する助成金・補助金制度が設けられています。

例えば、「利用料の半額を補助(上限あり)」や「1日あたり〇〇円を助成」といった内容です。所得制限などの条件がある場合もありますので、まずはお住まいの自治体のウェブサイトで「(お住まいの市区町村名) 病児保育 助成金」と検索してみましょう。

3-3. 勤務先の福利厚生もチェックしよう

企業によっては、福利厚生の一環として病児保育の利用料補助制度を導入している場合があります。提携しているベビーシッターサービスを割引価格で利用できるケースなどもあります。

復職前に、勤務先の人事部や総務部に確認してみることをおすすめします。

4. 【4つのステップ】あなたに合った病児保育の探し方

いざという時にスムーズに利用するためには、事前の情報収集と準備が何よりも大切です。以下の4つのステップで、あなたに合った病児保育を見つけておきましょう。

4-1. STEP1:お住まいの自治体の情報を確認する

まずは、お住まいの市区町村の役所のウェブサイトや、子育て支援課などの窓口で情報を集めるのが基本です。自治体が管轄する病児保育施設の一覧や、利用方法、助成金制度についてまとめて確認できます。

4-2. STEP2:勤務先の福利厚生を確認する

次に、勤務先の福利厚生制度を確認しましょう。会社独自の補助金や、提携している病児保育サービスがないかチェックします。もし制度があれば、費用負担を大きく軽減できる可能性があります。

4-3. STEP3:民間の病児保育サービスを検索する

自治体の施設だけでは不安な場合や、訪問型を希望する場合は、インターネットで民間の病児保育サービスを検索します。「(お住まいの地域名) 病児保育 訪問型」などのキーワードで探してみましょう。複数のサービスを比較検討することが大切です。

4-4. STEP4:【最重要】事前の登録・面談を済ませておく

これが最も重要なステップです。 ほとんどの病児保育サービスでは、利用前に事前の登録が必要となります。

なぜなら、

  • いざという時に、書類手続きなどで時間を取られずスムーズに予約・利用できるから
  • 子どものアレルギーや持病、個性などを事前に伝えておくことで、より安全で安心な保育をしてもらえるから
  • 訪問型の場合は、事前面談でスタッフとの相性を確認し、子どもや親の不安を解消できるから

「まだ使うかわからないから…」と思わず、復職前や子どもの体調が良い時に、いくつかの施設やサービスに登録を済ませておくことが、いざという時の「お守り」になります。

5. 病児保育を利用する当日の流れと準備物

事前に登録を済ませておけば、当日は落ち着いて行動できます。ここでは、利用当日の一般的な流れと持ち物について確認しておきましょう。

5-1. 【シミュレーション】予約からお迎えまでの流れ

  1. 子どもの体調不良が発生
    朝、子どもの発熱に気づく。
  2. かかりつけ医を受診
    まずは病院へ。医師に「病児保育を利用したい」と伝え、必要な書類(病児保育利用連絡票など)を記入してもらう。
  3. 病児保育施設へ予約の電話
    医師の許可が出たら、すぐに登録済みの病児保育施設へ電話。空き状況を確認し、予約する。
  4. 持ち物を準備して施設へ
    必要なものをバッグに詰め、子どもを連れて施設へ向かう。
  5. 預け入れ
    スタッフに子どもの症状や医師からの指示、薬の飲ませ方などを詳しく伝える。
  6. お迎え
    仕事が終わり次第、施設へお迎えに行く。スタッフからその日の子どもの様子(体温、食事、排便、機嫌など)が書かれた連絡票を受け取り、一日の様子を聞く。

5-2. 必要な持ち物リスト【チェックシート付き】

施設によって多少異なりますが、一般的に必要となる持ち物です。事前に確認し、ひとまとめにしておくと慌てずに済みます。

  • [ ] 書類関連
    • [ ] 利用申込書、同意書など(初回利用時)
    • [ ] 病児保育利用連絡票(医師の記入が必要な書類)
    • [ ] 健康保険証、子ども医療費受給者証のコピー
    • [ ] 母子健康手帳
    • [ ] お薬手帳
  • [ ] 処方された薬
    • [ ] 1回分ずつに分けた、当日必要な回数分の薬
    • [ ] 薬の説明書
  • [ ] 着替え
    • [ ] 下着、服(上下)を2〜3組
    • [ ] パジャマ
  • [ ] 食事関連
    • [ ] 哺乳瓶、ミルク
    • [ ] お弁当、おやつ(アレルギー対応が必要な場合など)
    • [ ] ストローマグやコップ
    • [ ] エプロン
  • [ ] 衛生用品
    • [ ] 紙おむつ、おしりふき
    • [ ] 汚れたものを入れるビニール袋(数枚)
    • [ ] タオル、バスタオル
  • [ ] その他
    • [ ] お気に入りのおもちゃや絵本(子どもが安心できるもの)

6. 病児保育に関するよくある質問(Q&A)

ここでは、保護者の方からよく寄せられる質問について、専門家の視点からお答えします。

6-1. Q. 予約はいつ、どのようにすればいいですか?

A. 多くの施設では、利用したい日の前日や当日の朝に電話で予約を受け付けています。 ただし、人気の施設はすぐに定員が埋まってしまうことも少なくありません。そのため、複数の候補を見つけて事前に登録しておくことが非常に重要です。最近では、インターネットで予約状況の確認や予約ができるサービスも増えています。

6-2. Q. 兄弟でも利用できますか?

A. 施設の定員に空きがあれば、兄弟一緒に利用できる場合が多いです。 ただし、兄弟で異なる感染症にかかっている場合など、安全管理上、別々の部屋での保育になることもあります。料金は子ども一人ひとりにかかるのが一般的です。予約時に必ず兄弟で利用したい旨を伝え、確認しましょう。

6-3. Q. 在宅ワーク中でも利用できますか?

A. もちろん利用可能です。 在宅ワークといっても、会議があったり集中して終わらせたい業務があったりしますよね。病気の子どものそばで仕事をするのは、親にとっても子どもにとっても負担が大きいものです。仕事に集中できる環境を確保し、子どもには安静に過ごしてもらうためにも、ぜひ積極的に活用してください。

6-4. Q. 子どもを預けることに罪悪感があります…

A. 「病気の時にそばにいてあげられなくて、かわいそう…」「仕事を優先するなんて、母親失格かも…」そう感じてしまう気持ち、とてもよく分かります。多くのママ・パパが同じように悩む、自然な感情です。

でも、忘れないでください。病児保育は、決して育児を放棄するものではありません。 むしろ、仕事と育児という大切なものを両立させるための、賢い選択肢の一つです。専門の知識を持ったプロに安心して任せられる環境で、子どもは適切なケアを受けられます。そして、ママ・パパが心に余裕を持って仕事に打ち込み、笑顔で「ただいま!」と帰ってくることは、お子さんにとっても何より嬉しいことのはずです。

自分一人で抱え込まず、社会のサポートを上手に利用することも、愛情深い親だからこそできる立派な育児ですよ。

7. まとめ:いざという時のお守りに。今から病児保育の準備を始めよう

今回は、働くパパ・ママの強い味方である「病児保育」について、基本から探し方、利用方法まで詳しく解説しました。

  • 病児保育は、子どもが病気で登園・登校できない時に預けられるサービス
  • 「施設型」「訪問型」があり、それぞれにメリット・デメリットがある
  • 料金は1日2,000円程度からが目安だが、自治体や会社の補助金も要チェック
  • 探し方のカギは、自治体・勤務先・民間の情報を集めること
  • 最も重要なのは、いざという時のために「事前の登録」を済ませておくこと

病児保育は、いざという時のためのお守りのような存在です。安心して仕事と育児を両立するために、まずは情報収集から始めてみましょう。

保育園探しと並行して、病児保育の情報も集めておくと復職後も安心です。
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